そら色
久しぶりに自分から話した気がする…。
とっても自然に話すことが出来た…。
「こんにちは。隣……どうですか??」
「お言葉に甘えて…。」
白い小さなベンチに腰をかけて、空を見る。
春の風に、髪をなびかせながら目を閉じる。
私の一番大好きな時間。
風の音を聞き、風の声を聞く…。
今日は一人じゃない…。
「時々ここに来るんですか??」
「はい…。ここは…、思い出の場所なんですよね…。」
栗色の髪をなびかせながら、彼は言った。