地味子の初恋
「…っ!もう、やだっ。やめたいっ」
本心が心こら出てしまった。
我慢するしかないと思ってた。
だけど、あたしはクラスの女子から今日みたいなことをされて瑠稀はそれを見て喜ぶ
それが、これからもあるかと思うとどうしようもなかった。
「…俺が許可するとでも?」
「……」
「許さねえよ。解放なんてしてやんねー」
「なんでよっ!あたしのこと、嫌いなんでしょ?!」
「…ああ、嫌いだね。うじうじしてて、泣くことしかできない。見ててイライラする」
ズキンと心が鳴った。
あたしだって、瑠稀のことが大嫌い。
心の中で、何回貶したか分からない。
だけど、面と向かって言われると堪える。
分かってた、分かってたはずなのに。
「だから、俺はおまえをいじめるんだよ。おまえが俺をイラつかせるから。分かったら、二度とそんなこと口出すんじゃねえぞ」
あ、悪魔だ。
悪魔以上かもしれない。
あたしに、イラつかせる気なんてないのに…。
それ以上、何も言えなかった。
今日ほど、自分の性格を憎んだことはない。
「おらっ!さっさと、立て!!」
瑠稀が、無理やりあたしの腕を掴んで立たせた。