地味子の初恋
やっぱりキライ
15分程歩くと、家の傍まで来ていて。


結局、瑠唏の機嫌の悪さは治らないままだった。


「あ、あの…今日はあ、ありがとう」


この場にいたくなくて、瑠唏の顔を見ずに別れを告げる。


すると、すかさず瑠唏があたしの手首を掴んだ。


「な、なに…?」


「誰が帰っていいって言った」


「え…?」


許可がなければ帰っちゃいけないの?



「…来いよ」


え、え!ちょっと待ってよ…!


瑠唏に引きずられるようにして、近所のマンションに入っていく。


無理矢理。



ここは1ヶ月くらい前にできたマンション。


だけど、なんなの…!


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