トナリの無口くん
最初の一言
「高原っ♪♪♪」
「小川ぁ」
その日の放課後、部室で小川に声をかけられた。
「どうやった???野口の第一印象」
「どうやったもなにも…………何も話さないからわかんないし」
あたしはため息をついた。
「初っぱなから無口っぷり全開やな〜〜野口。あ、むしろ最初やから無口なんか!!!」
小川は自分の言ったことに妙に納得している。
「あれは無口ってゆうか、無音だし!!!あれだ、マナーモード」
「マナーモード!!!!やば!!!野口にピッタリやん!!」
小川は腹を抱えて笑い出した。
「今度言ったれ!!!おい、マナーモード!!!って言ったれ!!」
小川は随分とマナーモードが気に入ったらしい。