トナリの無口くん


「一万ピース……楽しくないん??」

小川はあたしを見て尋ねた。


「一万ピースってくらいだから、楽しくはないね」

ちっっともね。



「そうなんやぁ……んまぁ!!!ボクが楽しい班にしてみせるからどうだってえぇわ♪♪♪」


え………

いや、いくら小川でも、一万ピースをまとめるのは無理だろ……



その日は昼休みが億劫でしかたなかった。




でも、昼休みはやってくるのだ……

運動場は三年生が貸し切り状態。

三年生全員、ここで練習するのだから。





「みぃ〜〜んなぁ〜〜♪♪やろぉよお〜〜♪♪」

相沢さんが言う。


「いやいや、ここは、まず作戦をたてるのです。がむしゃらなだけでは、我々に勝利はないでしょう」

岩城がグラウンドになにやら計算を書き出した。


某ドラマの主役か。
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