トナリの無口くん
無口なアイツ
夏休みが終わった。
クラスはかなりのだらけモードだ。
あたしも最後の吹奏楽部のコンクールは終わったし、なんだかやる気ない。
ただ、あたしが学校へ行く理由はただひとつ!
「おはよ―♪♪」
「おはよっ!!!羽瑠!!」
あたし、高原羽瑠は、教室のドアを勢いよく開けた。
応えてくれたのは、親友の、泉美希。
しょーもないことで、笑ったり、話したり。
「おっす!!高原っ」
「あっ!!!小川あ!!!おはよ!!」
一気にテンションが高くなる。
同じ部活の小川慧太。
あたしの好きな人。
あたしは小川に会いに来るために学校に来ているようなものだ。
あたしは、どこにでもいるようなごく普通の中学生だ。