トナリの無口くん
リレー本番
刻々とリレーの出番は近づいてくる。
いやだなぁ〜〜
こけたりしたらどうするんだよ……
「混成リレーに出る生徒は、入場門まで来て下さい」
だぁ〜〜〜〜!!
ついにこの時がぁ……
「羽瑠っ♪♪頑張ってよん」
友美があたしの肩をポンとたたく。
「うん、まぁね」
あたしは苦笑いをうかべた。
あたしひとりが頑張ったって、どうしようもないメンバーだし………
「高原っ!!!!ファイトやでっ!!」
いつの間にか友美の横には小川がいた。
「いくら上原と秋本が遅くても、あきらめたらあかん!!高原と野口で巻き返せばえぇねん!!!」
ホントにできるのかぁ………???
だいたい野口の足の速さがわからないし。
期待はしちゃいけないんでしょ????
………でも…………
やるからには勝ちたい。
「頑張るよ!!いってきます!!!!」
あたしは友美と小川に手をふって、入場門の方へ駆け出した。