トナリの無口くん
今、なんと……??
「そ、そんなこと言うくらい野口と打ち解けるのは難しいの??」
「そりゃあ、もう。最初はボクもビビるくらいなんも話さんかったから!!」
小川は興奮気味に話し出した。
こういうくだらない話が好きなのだ。
「ボクは男子やからわりと簡単に打ち解けられたけど、女子なら難題中の難題やろなあ。」
「そ、そんなに難しいんだ………」
あたしはちょっと、いやかなり不安になった。
いくら小川の友達であれ、情報なんか聞き出せる相手じゃないんだろうな…………
「でーもっ!!!高原なら多分いけると思うねん!!」
「え………???」
あたしは少し嬉しかった。
野口と打ち解けられるかもしれないことじゃない。
難しいと言っていたことをあたしにならできると小川が言ってくれたことが嬉しかった。