トナリの無口くん

そりゃそうか。



｢………でも、ホントの俺は小川以外知らないから｣


｢………あたし、知ってますけど??｣



野口は固まった。




｢あっ………でもっ!!!もう見せるつもりないから!!!｣


いやいや。

もうすでにホントの野口が見え隠れしてますけど。







｢まぁ、ホントは小川にも見せるつもりなかったんだけど………｣


頭をクシャっとかく野口。



な〜〜〜んか、もったいないの。





｢あたしは、無口な野口よりも、さっきの野口の方がいいけどなぁ｣


｢はっ??!!｣

野口は呆れた目をしている。





｢これからも、クラスで無口な野口で通すつもり???｣




｢そりゃあそうだろ｣


野口はそっぽを向いてしまった。

やっぱり無口な野口はいきなりは変わらないかぁ………








｢………じゃあ、あたしにもホントの野口は見せてくれないの???｣