トナリの無口くん
小川と野口がジタバタしてる間に、ほかのみんなが次々と登校してくる。
それに比例して、野口も少しずつ大人しくなっていった。
「なんやねん。大人しくなりよって。シャイなやつやなぁ〜〜〜」
小川はいかにも不満げな顔をした。
「………うるさい、ほっとけ」
野口はさっきまでと打って変わって、物静かないつもの野口に変わった。
「つまんね〜〜の!!!んまあ、また続きは今度やっ☆☆」
小川はまたもや似合わないウィンクをした。
前よりも上達してた。
練習してたりするのか………???
「なぁ、高原〜〜〜」
「なに???小川」
小川はまださっきの戦いの名残を制服に残したまま、にへっと笑った。
「野口、あんなんやけど、ヒかんといてあげてな!!!二重人格やけど………」
「はい……???」
この人は一体何を伝えたいんだ……???
二重人格なことなんて、もうわかってますけど。