トナリの無口くん


すると小川は、顔だけちらっとこちらを向いた。
いつもより、照れて見えるのは、あたしがパニクってるからかな……???




「……ボクやって、どんな女子とも話すわけちゃうねんで。苦手な奴とは話さんわ」


そう言い残して、小川はほかの男子のところに走っていった。




ちょっ………



え〜〜〜??!!!!



あたしのパニクり度はピークに達した。



さっきのって………


あたしのこと嫌いじゃないっていうことだよね??

あたし、小川に信頼されてるんだよね???




いきなりビックリした……


でも嬉しかったよ。




それに野口も……

きっとそのうちホントの野口を見せてくれるんだよね????


焦らずゆっくり待つよ。




あたしは、小川と仲良くなるために、野口と仲良くしていることを、忘れかけていた。


二人のために、野口の心を開かせようとしてる感じ。

野口と純粋に仲良くなりたい、とも思った。



この2日間で、いろんな進展があった。


ホントの野口の存在、小川の限りない優しさや、照れた顔。



でも、この先、きっとこれだけじゃないよね???



それもきっと、これから知っていくんだ。
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