トナリの無口くん


「……どうだった??」

野口が聞いてきた。

野口が聞くなんて、珍しい。


「何点だったと思う??」

「どうせ……98だろ」

おっ……
当てた。


「あったり。てか、なんでわかったの???」

またまた尋ねる。

あたしって疑問系多くね???



「………小川に聞いてたから。高原が頭いいって」

あれ???

あたし小川に点数言ったことないんですけど。




「………な〜〜んて、ウソ。裏から見えてる」

「………あっ!!!野口〜」

あたしが頬を膨らませると、野口は少し目尻を下げた。





「………野口が、冗談言うとこ初めて見た」

あたしは思ったことをそのまま口にした。
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