トナリの無口くん

「………そうだっけ」

野口はキョトンとした。


「うん、初めて。……あたしに言ってくれたのはね」

小川に言ったのはもしかしたら聞いたことがあるかもしれない。

でも、あたしに、あたしだけに言ってくれたのは初めてだよ??


ちょっぴり前進した気がした。





「どわぁ〜〜〜!!なんでやぁ〜〜〜〜〜!!!!」


先ほどの小川よりも激しい嘆きが聞こえてくる。

と同時に、野口が声を出して笑い出した。


「どどどうしたの?!!」

変な化学変化おこしたみたい………




「お………小島………」
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