パステルノート
さて。
授業も全て終え、
帰宅部のあたしはさっさと
学校を出る。
見える景色は決して都会とは言えないが、
あたしにはこれが調度いい。
のんびりと、散歩のようにでこぼこ道を歩いていると…
「にぃ。」
その声が、あたしの足を止めさせた
足元を見ると、いつからいたのか
少し大きめの子猫があたしを見上げていた。
「ん?どうしたの??」
子猫は茶色の虎猫で、
ぽっちゃり気味だが目はちょっと鋭い。
…あたしは無類の猫好きだ。
すぐにメロメロ状態に陥った。
しばらく遊んでやると、
寝転がっていた子猫が突然立ち上がった。
そして数秒あたしを見つめると、
ゆっくりと道を行く。