case of mistaken identity

Shall we dance?




ドシャアッ



1番近くにいた奴を蹴り飛ばし、ぶつかった後ろの奴もろとも撃ち抜く。



ガァンッ!!

キンキン…ッ





ザリ…ッ


撃った反動なんて全然気にならない。
そのまま後ろを向きざま、




ガァンガァンッッ!

ジャラ…ッ



ぱしぃっ!

伸びてくる手を避ける。





ガガァンッガァンッ!

ジャラジャラッ



空砲だけのはずなのに撃った後必ずきこえる金属音、そして確実に減っていく肉塊達。

アドレナリンが大放出中なのか、疲れを全く感じない。

楽しくすらある。







カチャッ

ガァンッ!ガァンッ!


ジャラリ…ッ









初めて銃を使うとは自分でも信じられない。

撃ち続けるうちに最後の一体までたどり着く。








「あァ…ピガッ……イあぁああ…」





浮かび上がってきた口から、チューニングの合わないラジオのような"音"が流れ出る。



カチャ…



俺が銃を向けると、探り当てたようにそのいびつな口から、幼子のような、機械を通したような声が呪文のようにつぶやく。




「ア…ァアア…ォか…おカーサん…」
















チチチ、

と俺は舌を鳴らす。















「It is "case of mistaken identity".Baby?」
(そいつぁ「人違い」だぜ?坊や)

















ガァン…ッ
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