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私の過去

最悪の誕生日

そう。直樹は私の命の恩人。私を孤独の世界から救ってくれた人。

私は物心ついた時にはもう親がいなかった。母は私が６歳ぐらいの時にガンで亡くなった。その時から、借金は増えて行くばかりで、父はとうとう家を出て行った。

そして、１２月２０日、私の７歳の誕生日プレゼントとして、父は私に新しい生活をくれると言った。

私はまだ幼かったけれど、お金が足りない事は知っていた。だから、迷惑を掛けたくないばかりに、私はとうとう自分の意見や悩み、考えていることとかを人に言わなくなった。そして、父の言うことはなるべく聞くようにした。だけど、その私の７歳の誕生日プレゼントが最悪の一日として終わった。

「美咲―！早くしなさい。行くよー。」


「はーい。ちょっと待ってて、お父さん。今靴履くから。」

私は家を出て、お父さんの車に乗った。そして、スーツケースに詰めた服、ぬいぐるみ、私の物全部と一緒に家から出発した。

やっぱりお父さんの車は座り心地がいいなぁ～。そう考えているうちに、お父さんが呼びかけた。


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