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「お父さんは仕事のせいで海外に行くって言ってた。」

「あぁ~!そうそう。そうなのね。さ、真広、美咲ちゃんをみんなに紹介しておいで。美咲ちゃん、お友達と一緒に仲良く遊んでらっしゃい。」

「行こ!」

誰かに腕を引っ張られた。


「うん。行きたい。どこに?」

「遊び場だよ。」

そう言われて、私はついて行った。


「美咲ちゃんだ!僕、達也だよ。よろしくね!」

「達也くん・・・お母さんとお父さんは?」

「知らな~い。会ったことないよ。」

「会ったことないの?」

「うん。そうだよ。ここではみんな、パパとかママとかがいなかったりする子がいるんだよ。僕みたいにね。」
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