惚れたのはナルシスト
「あ!そうだ真白ちゃん!
今日の放課後美味しいカフェあるから行こ♪」
コロっと態度が変わるヤツに、
驚いた。もしかしてコイツ二重人格?表裏ある系ですか。
「・・いや」
「えー?行こう?」
「なんで放課後までアンタなんかと・・・」
「危険な女の子から守ってあげちゃうー♪」
「アンタのがよっぽど危険よ!」
「そう?」
可愛らしく笑ったって信用しない。
この男は危険だ、アタシの体の全細胞がそう告げている。
「とにかく行かないッ」
「そっかぁ、残念」
しょぼんとして言うからちょっと可哀想になった。
言い過ぎたかな・・・?
そう思ったのに急にパッと明るくなってブンッと顔を上げた。
「えっ・・?」
「よし!それじゃぁ、今度行こっかぁ♪
今日は一緒に帰ろ?」
「・・・いや、行かないし帰らない」
なんなんだろう、この男。
全く持ってつかめない。
「そんなこと言わないで、ね?」
何がね?、だ。
「なんで仲良くもない初対面のアンタと一緒に帰らなきゃいけないの?」
「だからこれから一緒に帰って仲良くなってお互いのこと知っていこうって♪」
「仲良くなりたくもないし知りたくもない」
「そんなこと言ってその内オレのこと知りたくてたまらなくなっちゃうんだよぉ♪」
ダメだ・・・。
この男には何言ってもダメな気がする・・・。
「もう!好きにすれば?」
「やったぁ♪」
「ただし・・・」