華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
槇原は目を見開き、一瞬固まった。
そして
「はっ!はははははっ!!!」
いきなり笑い出した。
この人大丈夫かしら。
頭おかしいのかも。
私は人に言える立場じゃないけど。
「はっはっは、お前、最高だな。
俺の名前は…………」
ドゴッ
名前を言いかけた槇原は、誰かに殴られ倒れた。
あらら。
人事のように私はそれを冷めた目で見ていた。
「侑希…っ!無事か!?」
どうやら槇原を殴ったらしい、蓮士が焦った様子で言った。
「ええ。何もされてないわよ。」
そう答えると、ホッとしたようにため息をついた。
「蓮、全員槇原つれてどっか行った。」
ケンカが終わったのか、嘉が来た。
いや、終わったんじゃなくて逃げられたみたいだけど。