華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
その後からも、楓、李玖、結都と続いて戻ってきた。
「あれ、祐介さんも気を失ってるね。
槇原かな。」
嘉は、淡々と言っている。
「侑希ちゃん、何もされてない?」
私はブラックオーラ漂う嘉に向かって黙って頷いた。
「んー。どうしよ。祐介さんもだめだし。
ねぇ侑希ちゃん、ほんと悪いけど“城”来てくれない?」
………はあ。
しかたがない。
家も分からないし…
今の嘉は機嫌も最悪だし、従うしかなさそうだ。
それから、嘉の運転で“城”に行った。
車の中の空気が悪かったのは言うまでもない。