華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
「広いよなーっ!俺も初めて入ったときびひった!意味ないだろ!ってさ〜」
そう言う李玖はかなり機嫌が良くなっている
この場所が好きなんだろう。
痛いほど伝わって来る。
部屋の中は明る過ぎず、光が苦手な私でも平気でいられた。
くぁぁ…
と私が大きな欠伸をすると
「ねみぃのか?俺の隣で寝て良いぞ!」
と楓がキラキラした笑顔を向けてきた。
確かに…眠い。
夜は熟睡出来ないし
昼に寝れたのはあの体育館の下だけだった。
「眠たい…」
と言うと嘉が「ベッド使う?」と聞いてきた
話、聞いてたのか。
私がどうするか迷っていると……
ガチャ――
部屋のドアが開いた。