華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
二人はそれから家に帰り、少し勉強を始めた。
「エリカ?
なんで今から勉強するの?」
楓はエリカの家に住みはじめてから毎日勉強をしていた。
でもそれは、夜になってからだった。
だから楓はまだ昼過ぎなのに勉強を始めたことに戸惑っていた。
「あのね、楓の歳だと次は三年生になるの。
だけど楓は二年生までの勉強をしてないでしょ?でも三年生から入りたくない?」
「うーん…」
楓には、よく分からなかった。
「楓と同じ歳の子たちはみんな三年生なんだよ?一緒がよくない?」
「うん。一緒がいい。」
「でもそのためには二年生までの勉強が出来なきゃいけないの。」
「そっか!今のままじゃ足りないんだね。」
楓は、エリカの言いたいことが分かった。
それに、自分も普通の子と同じようにしたかったため、その日からしっかりと勉強をしはじめた。