華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
「ここ分かんない…」
楓はエリカが思っていたよりも飲み込みが早く、買ってきていた一年生の内容はもうしっかり理解していた。
そして今は二年生の勉強の真ん中くらいの勉強をしていた。
「えーっとね…」
エリカも、楓の質問には丁寧に答えた。
キャバ嬢という仕事はしていても、エリカは一応高校は卒業していた。
しかも、結構な進学校。
どうしてキャバ嬢になったのかは、楓はもちろん誰もしらなかった。
実は頭のいいエリカの教え方は、まったく勉強したことがなかった楓にも分かりやすかった。
だからどんどん理解できたのかもしれない。