華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
「じゃあ、話をしますから。
鈴堂くんの席はあそこです。
座ってくださいね。」
そう言われ、楓は静かに歩いて行って席に座った。
「今日は提出物を出したら学校は終わりです。明日詳しい話があると思いますから、お休みしないようにして下さい。
それじゃあ、通知表を集めましょうか。」
そう言えば、生徒たちがわらわらと席を立ち先生のもとへ行った。
楓は通知表が何かも分からず、何も持ってきていなかったのでただ座っていた。
「なぁ、通知表持ってきた?」
突然、後ろから声をかけられる。
「えっ…と……」
楓は何を答えれば良いのかわからなかった。