華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
今は、どうやら朝らしく梨羅が来た。
ドアを開けて入ってくる梨羅。
楓のことももう覚えている。
「はいっ、ご飯だよ!」
梨羅の高い声に蓮が起き上がる。
「楓〜、もうちょっと食べなきゃダメだよ?」
「ん………」
梨羅は楓のことも心配する。
もちろん、一番心配するのは蓮のこと。
「蓮はちゃんと寝てる?」
「…楓よりは。」
蓮は優しいのか冷たいのか分からない。
楓にとってはそんなことはどうでも良かった。