華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
「喋り方も女みてーだし。」
楓はムッとして眉を寄せる。
「うるさいな!関係ないじゃん!」
「はっ!女みてーな奴に言われたって怖かねーし!」
二人は言い合いを始めた。
まったく…
蓮は、小さくため息をついていた。
止めようとする気配はない。
そんなとき。
「ねぇ、うるさいよ。」
冷たい、低い声がした。
楓と李玖が声のしたほうに目を向けると。
眼鏡をかけた、品の良さそうな男の子がいた。
遅れて蓮がそっちを見ると。
「嘉………」
「蓮?」
二人はどうやら知り合いらしく、話しはじめてしまった。