華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
銀色の少し長めの髪はサラサラと風になびいていた。
180cmほどありそうな長身。
太過ぎず細過ぎず、ほどよく鍛えられた腕。
それに…あの目。
なにもかもを見透かすような…
私の嫌いな真っ直ぐな光を持った目。
でも、一瞬…
一瞬だけその目に陰を見た。
あの、「ハナ」と呟いた瞬間。
確かに見たのだ。
それは何を示すのか?
私が彼を見て懐かしい感じになったのは何故なのか?
それは、彼が呟いた言葉と関係があるのか?
私には……解らない事ばかりだ。