華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
そんな四人に。
「お前らやるな!」
声がかかった。
蓮はサッと目の色を変えて声の方を見る。
楓は起き上がりいつでも動ける体勢に。
嘉は笑いながらもその雰囲気を鋭いものに変え、李玖は眉間にしわを寄せた。
「そんなに警戒すんなよ!
俺はなんもしねぇから!」
街灯の下に来て、その顔が分かる。
「誰だ?」
低く低く、蓮が声を出す。
すると
「だから警戒すんなって!
俺は、及川陽斗-オイカワハルト-。」
名を名乗った俺を、楓はよく見てみた。