華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
金色に近い茶色の髪
ブラウンの瞳
結構な長身と、細めの体
多分周りが騒ぐであろうという整った顔
そして何より、人を引き付けるオーラ
楓が感じたものと同じものを感じたのか、蓮も警戒を解く。
嘉ももとの笑顔に戻り、陽斗という男はフッと笑った。
「さっきからお前らの喧嘩を見てた。
なかなか強ぇじゃん。」
笑う、陽斗。
蓮もフッと息を吐き、口を開いた。
「助けなかったんだな。
――…桜華の総長さん。」
オウカ?
なんだろう、それ。
「なんだ…知ってたのか?」
目を開く陽斗。
「俺は、琉川蓮士。」
「…ぁあ、お前がか。なるほどな。」
何やら、二人だけで分かりあったようだ。