華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
結局は嘉と李玖も入る、と決め。
陽斗さんは物凄く嬉しそうに、面白いものでも見つけたかのように頷いていた。
「よし、じゃあ決まりだな。」
陽斗さんは、笑う。
「明日、夕方の5時にまたこの公園に来い。
迎えに来てやるよ。」
強い光を持った瞳をした陽斗さんの言葉に四人は頷く。
「今日はもう帰れ。」
最後に陽斗さんはそう言い残し、どこかへ歩いて行った。
「…ははっ。びっくりしたな?」
蓮の声が、すでに暗く成りきった公園に響く。
その表情は見えないが、声色はどこか不安定に感じられた。
「家、来る?」
蓮は当初の目的を思い出して、言った。
多分、笑顔を作っているんだろう。