華〜ハナ〜Ⅰ【完結】



その後楓はもう女を信じて傷つきたくないと思い、もともと母親の事で嫌っていた女を全く信じなくなった。



桜華のメンバーは初めは楓を気遣っていたものの、すぐに普段通りになった。




そうして一年が過ぎ、高校にあがったときに蓮、嘉、李玖、中三のときに桜華に入った結都とともに三代目を継いだ。





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「これが、俺の過去かな…。」



私の目を見ずに、楓は話していた。




楓はときどき言葉に詰まりながらもゆっくりと話しをしていた。


今は私の腹部にギュッと抱き着いている。




「…良かったね。」


ポツリと私が言う。



本気で、そう思ったから。



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