華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
「…………。」
「…………?」
楓は何も言わず、ただじっと私を見ている。
「楓?どうかした?行かなくていいの?」
私は、そう聞いてみた。
「いや、行くけど……。」
けど何?
行きたくないの?
「よっしゃ!侑希も来い!」
は?
何がよっしゃなの。
行くわけないじゃない。
楓が行くとこにはたぶん嘉たちもいるんだろうし…。
「行かないわ。」
そう言って、思った。
最近、これ言うこと多くない?
私が、そんな関係ないことを考えていると
パシッ
不意に、腕を捕まれ、ぐわんと体が動いたのが分かった。
「かっ…楓?何っ?」
私は驚きを隠さず、言った。