華〜ハナ〜Ⅰ【完結】




楓と私はゆっくりと屋上に向かっていた。




ついに、桜華に対面するんだわ。


あの、まっすぐすぎる目をした銀色に。




そう思うと、行きたくないような気がした。



あの人は、私の何かを大きく動かす。



それは…


私が失った何か



なのかもしれない。













ギィィィ



重たい、鉄がこすれる音がして、屋上に着いたことに気がついた。







来た。




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