華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
「へぇ。」
嘉は冷たく、言った。
「じゃあ俺が行ったほうがよかったかな?」
「いや、紅蛇は実質動けなくした。
幹部は全員病院。
残ってんのは槇原と下っ端だ。」
蓮士が答えた。
どうして潰してしまわなかったんだろう。
「そっか。で、大丈夫なんだよね?」
「ああ。翔太‐ショウタ‐をつけてきた。」
………主語がないから何の話なのかわからない。
でもそれは私だけみたいで、誰も口を開かなかった。