華〜ハナ〜Ⅰ【完結】




「健吾はさ、嘉の妹の護衛をしてたんだ。」


嘉って妹いるんだ。



「暴走族やってて、しかも幹部ときたら敵はどんなことでも利用して潰してこようとする。だから幹部の兄弟には護衛つけてんだ。」



なるほどね。




「んで、健吾が襲われた。どういうことか分かるか?」




んーと……



「それはつまり、嘉の妹さんが狙われるってこと?」


「そう。危ねぇんだよ。」



ふーん。


つまり嘉は、妹のことが心配だったってわけね。


んで、危険だったから機嫌が悪いと。



「まあ、最近あいつ機嫌悪かったしな。

タイミング悪かったんだろ。」




機嫌悪かったんだ。


まあ確かにちょっとそんな感じではあったけど。


朝とかね。



昨日の雰囲気とは少し違った。





それにしても、妹の心配以外に何が嘉を不機嫌にしてたんだろう。





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