華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
「ねぇ、なんで最近の嘉が機嫌悪かったの?」
「あ…いや…いろいろ……な。」
いろいろって何よ。
隠されると気になる。
しかもいつも自分を隠してる嘉のこと。
あー気になる!
「ねぇ、いろいろって…」
「侑希ちゃん。」
ん?
私が楓に聞こうとしたとき、嘉が私の言葉を遮った。
「どうかしたの?」
嘉を見ると
「ちょっと…話があるんだ。」
そう言った嘉を、他の4人は驚いたように見ている。
「いいわよ…。」
そう返事を返すと、嘉はソファを立った。
そして、私の手を引いて屋上を出た。