華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
そう思った途端、目の前に闇が広がった。
真っ暗。
私が本来いるべき場所。
私はここにあるたった一つの光にすがって生きている。
マスター。
あなただけが私の存在意義なの。
私を生かすのも殺すのもあなた。
あなたの命令には逆らいません。
でも今回は今までのどんな仕事よりも辛い。
あなたとの接点がない。
連絡は取れない。
顔を見ることも許されない。
どうして私に、この仕事をさせたの?
“月華にしかできないんだ”
あなたは、そう言った。
だから仕事だと思った。
でも、こんなにも苦しい。
たった…
たった三日会ってないだけ。
たった三日で私は壊れてしまった。
たった三日で、自分を保っていられなくなった。
どうしてくれるの。