月光御伽


「つーか、お前何が危ないだよ。俺が負けるとでも思ったのか?」

肩を並べて歩く私を肘で小突いて呆れた様に言う。

『私は普通の人間だから危機を関知したの。』

言い終わるのと同時に匠の脇腹を突っつく。
いつものように勝ち誇った顔を向けようとしたけど
無理だった…。


『…た、たく、み…』




『血。』



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