cross-----桜色の時間軸。


「優じゃん。お前こんな所に仕

えてるの?幕府に繋がってる奴

らにろくな奴はいねぇだろ??

俺らと手を組もうぜ」

「誰ですか?」

私はとっさに後ろを振り返り、

構える。

これでも柔道と合気道と空手を

やってたんだから!!

「誰だこいつ?お前の女か?」

「ぃゃ。違うな」

構えている私の腕を下へと下ろ

し、私の前に立つ浮宮さん。

「まぁそんなことはいいとにか

く俺らとくもう「だまれ」

冷たく貫くような浮宮さんの声

が響く。

「俺の仕えている方の悪口は許

せんな・・・俺は自分でこの道

を選んだんだ・・それ以上言う

ならば・・容赦はしない」

浮宮さんは左の腰にある刀に手

をかけて体勢を低くした。

「お前、元同志に刀を向けるか



「今では同志でもなんでもない



そのとき



───白く淡い光が舞散った。


『ガキィンッ!!!』

鈍い音が響く。

私は誰かに後ろへ引っ張られ

門の向こう側に入った。





< 13 / 22 >

この作品をシェア

pagetop