cross-----桜色の時間軸。
「優じゃん。お前こんな所に仕
えてるの?幕府に繋がってる奴
らにろくな奴はいねぇだろ??
俺らと手を組もうぜ」
「誰ですか?」
私はとっさに後ろを振り返り、
構える。
これでも柔道と合気道と空手を
やってたんだから!!
「誰だこいつ?お前の女か?」
「ぃゃ。違うな」
構えている私の腕を下へと下ろ
し、私の前に立つ浮宮さん。
「まぁそんなことはいいとにか
く俺らとくもう「だまれ」
冷たく貫くような浮宮さんの声
が響く。
「俺の仕えている方の悪口は許
せんな・・・俺は自分でこの道
を選んだんだ・・それ以上言う
ならば・・容赦はしない」
浮宮さんは左の腰にある刀に手
をかけて体勢を低くした。
「お前、元同志に刀を向けるか
」
「今では同志でもなんでもない
」
そのとき
───白く淡い光が舞散った。
『ガキィンッ!!!』
鈍い音が響く。
私は誰かに後ろへ引っ張られ
門の向こう側に入った。