「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
───あなたは…誰?
涙でグチャグチャな顔をその人からゆっくり放して顔を見上げた。
瞬間…心に衝撃が走った。
「あかさか…さん…?」
安堵の表情で微笑む彼。あたしが求めていたのはこの人のぬくもり。
「赤坂さん…」
そう言って彼に触れようと手を伸ばした瞬間。
早咲さんの部屋での出来事が脳裏をよぎり一瞬にして現実に引き戻された。
「イヤッ!!放して!!」
バッ!!と突き放した彼の体。悲しみに満ちた声であたしの名前を呼ぶ彼の声。
どうせもう嫌われてるんだ。ならもっと嫌われた方が楽に決まってる。
「かえって…帰ってよ!!」