「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

【誠side】


「はなして…」


泣きながら訴える彼女を俺は放すことができなかった。


それどころか、きつくギュッと彼女の体を抱きしめた。


抱きしめないと彼女の心が壊れてしまいそうで…彼女をギュッと抱きしめた。


「沙織ぃ…」


後ろで不安な表情を浮かべ立ち尽くしている宮崎。


「大丈夫だから…心配するな…」


そう告げた。そう告げることで自分を落ち着かせようとしていた。


数分後…宮崎の携帯の着信音が鳴り響いた。



< 109 / 372 >

この作品をシェア

pagetop