「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
【沙織side】
明るい日差しがやけに眩しく感じて重たい瞼を開けた。
「うぅーん…あたま、おもい…」
ボーっとする頭をもたげながら上半身を起こすと
「あっ、沙織。起きたぁ?」
明るい声でおはようと言いながら部屋のドアを開けて入ってくる茜の姿。
「あれ?茜。どうしたの?」
うん?なんだか…ちょっと前に同じようなことがあったような…。
───あっ…そっかぁ…思い出した…。
そっかぁ…。
下を向いて俯いていたら「沙織…大丈夫?」と茜がそっと肩に触れた。
「…うん。大丈夫だよ」
そう言って微笑むとホッとした安堵の表情を見せた茜。
「ごめんね。心配かけて。もう…大丈夫だから」