「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
「そろそろ帰ろうか」
そう言って立ち上がろうとする早咲さんの腕を掴んだ。
「もう帰るんですかぁ~?」
丁度いい具合にアルコールが回った体は気持ちよくてフワフワしている。
「飲み過ぎだよ、宮崎さんは」
大丈夫?と、掴んでたあたしの腕を優しく握るとゆっくりと立ち上がらせた。
「ほら、もう帰らないと、行くよ」
「分かりましたぁ~帰りますぅ…」
早咲さんから支えられるように歩いて居酒屋をあとにした。会計はいつの間にか早咲さんが済ませていた。
「すみません…無理やり連れてきちゃったのに…ごちそうになっちゃって…」
生暖かい夜風が頬を撫でて新鮮な空気を胸一杯に吸い込んだ。
少しぐらつく足元。倒れそうになる体を、再び早咲さんの力強い腕が支えた。