「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

【和利side】



─────夜か…。


電気をつけてない真っ暗な部屋。


一人膝を抱えて座っていると、まるであの頃に戻ったみたいで…俺は寂しくて自分の体を抱きしめるように両腕で自分を抱きしめた。



─────
───

「なんで!?なんでこんなことするの!?なんで…!?」


真夜中に、涙を流して俺の肩を何度も叩いた茜の声が今も頭の中に響いている。

「なんでよ…!?」


泣き崩れる茜を呆然と見つめながら俺はただ、何も言えないまま、ただ見慣れた天井を眺めていた。


──────
───

なんで…か…。



俺も、俺自身が怖いよ…。



彼女を傷つけてしまった俺が…怖くて嫌いだ…。




< 147 / 372 >

この作品をシェア

pagetop