「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

「じゃあ、どうして田崎さんにあんなことをしたんだ!?」


田崎さんには、俺との事は関係ないだろう!?と叫ぶ赤坂さん。



「…全く…関係なくはないんですよ…」


「どういうことだよ…?」



ゆっくりと歩き出した俺は、そう言って真っ直ぐ俺を見据える赤坂さんの横を通り過ぎて、ビクッと体を強ばらせている田崎さんの目の前に立ち止まった。



ジッと見つめると澄んだ汚れのない瞳がユラユラと揺れている。



「似てるから…」



「はやさき…さん?」



「似てるんだ…アイツに…」


アイツと同じぐらい澄んだその瞳。



「皐月と…似てるんだよ…田崎さんは…だから…好きになった…」


無意識に重ねてた…田崎さんと皐月を…。


「だから…赤坂さん…アンタに…田崎さんをとられたくなかった…アンタにだけは…奪われたくなかったんだよ…!!」



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