「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
奪われたくなかった…。赤坂さんにだけは…。
唇をギュッと噛み締めると切れた唇から血が流れるのを感じた。
ふと田崎さんを見ると、悲しげな涙がポロポロと頬を濡らしていた。
悲しませたのは俺…。
傷つけたのも…俺なんだよな…。
「ごめん…。田崎さん…。ごめん…」
謝って、すむ問題じゃない事は分かってる。
俺が犯した罪の重さは一生かけても償えないことも分かってる。
「きみに…どうやって謝ったらいいか分からない…。
初めは…確かに皐月と重ねてた…。けど…いつの間にか真っ直ぐで純粋な君を気付いたら…本気で好きになってたんだ…」
この言葉が君に伝わるか分からないけど…これだけはちゃんと知っていてほしかった…。