「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

「それって…もう、早咲さんとはセフレじゃないの?」


そう聞くと、持っていた箸をテーブルに静かに置いた茜。


「和利から…言われたんだ。関係を終わらせたいって…」


「えっ…?」



「好きな子ができた。だから終わりにしたいって」



1ヶ月前かなぁー…言われたのと、ニコッて微笑む茜は、「沙織のこと…本気で好きになってたんだよ。和利は…」と悲しげに笑った。

「茜…」


言葉に詰まるあたしの顔を見てなに暗い顔してるのよ?と茜はあたしの肩を軽く叩いた。


「良かったのよ。こうなって。ホラァ、いつまでもセフレなんて続けても、いいことなんて何もないでしょう?

しかも、アイツは沙織に最低なことしたんだよ?

あんな奴。綺麗サッパリ別れて良かったわよ」


だから気にしないでと明るく笑う笑顔になぜか泣きそうになって、思わず真っ白な天井を見上げた。


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