「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

それは怖いくらいに真剣で暗闇に光るその眼差しに、心が全部奪い取られてしまうようだ。



ダメ…このままじゃ…自分の気持ちを誤魔化しきれない。


思わず目を反らしてしまった。



「田崎さん…」



静かに、優しくあたしの名前を呼ぶ声。

赤坂さんにそう呼ばれただけで、胸の奥がキュンとなる。


諦めなきゃいけないって思っているのに鼓動は正直に悲しいくらい波打っていた。



「どうしたんですか?先程から変ですよ?それに…道もそれちゃって…」



あたしの家、こっちじゃないですよと努めて明るく振る舞うあたしの頬に



「……えっー…?」


気がつくと、暖かいぬくもりの大きな手のひらがソッと優しく触れていた…。


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