「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
それは触れるだけの優しいキスで
ゆっくりと唇が離れたいま…まるで夢でも見ているような感覚を感じた。
驚きで言葉が出ない。
ただ、目の前の赤坂さんからそらすことのできない瞳で彼を真っ直ぐと見つめていた。
「ごめん…」
それは恐らく突然のキスへの謝罪の言葉。
「腹が…立ったんだ…。君が俺のことを信じてくれないって思うとー…胸が苦しくて…」
何も言えなくて首を横に振った。
「言っただろう?俺、君が思ってるような男じゃないって。
確かに…早咲が君にしたことは許せないし…許されることじゃない」
心がズキンと痛んだ。
「だけど。君は何も悪くない。悪いのは…俺だよ。君を行かせてしまった俺の責任。
そして…早咲の気持ちに気づかなかった…俺の責任…」