「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
「好きだよー…和利のこと…」
唇を離してそう言って和利を見つめた。
大きく揺れてるその瞳が切なかった。
「なに…言って…」
何か言おうとする和利の唇をもう一度塞いだ。
自分からキスするなんて初めて。
何度も自分の唇を重ねた。和利は逆らうこともせず、受け入れることせずに、ただ、あたしのキスをされるまま受けていた。
ただ触れるだけのキス。
そのキスに心が泣いてるのを感じた。
それでも、あたしは和利へのキスを止めなかった。
もしもいま、ここで止めたら和利がもっと遠くに行ってしまう。
それが凄く怖くて堪らなかった。
和利を失いたくなかった。